流れ職人。
本日から、後輩I君のお手伝い。
お寺新築の瓦工事です。こ~んな感じの状態からの
参戦です。自分の仕事ではないので(遠目で)↓
今回、先輩に、手伝ってやってくれ!っと、
お願いされての登場です。
曲線がある社寺の場合は、葺き師の個性が出るものです。
原寸図でもあれば、その通りに葺く・積むは、
瓦葺き師なら、最低限度、できなくては
いけません!。
今回のように、途中参戦では、元請け葺き師の、
ライン、熨斗勾配を、瞬時に見抜き、
良い・悪いは、いずれにしましても
同じに積めなければ、即戦力として、通用しません!
私の場合、若かりし頃から、数々の、他流試合を、経験
した、タンがロー金槌1本で、渡り歩いた「流れ職人」
だから出来る事。
今となっては、本来、自分のラインを、後輩君達に
うまく、伝える努力もしなければ行けない世代。
屋根は、楽しくお洒落に仕上げないとね♪
今回は、クローンに徹し、こ~んな感じの、助っ人です。↓
お宝。。
本日も昨日の続きです。
もう限界なのに、とりあえず雨漏り修理のみの
応急処置任務です。(変な葺き替えされるよりまだまし)
ぶっきらぼうな俺だったら、あーしてやる!こーしてやる!
っと、能書きをたれて、ほぼ、受注に結びつかないのが
関の山(笑)
今回元請けのM幸君。
そうなんですよ、変な葺き替えされるより、時期を見て、
本物で、復原してやりたい物件だと思うのです。
確かに。。その時は、俺が、90歳になっても、百歳に
なっても、お手伝いしてやるぞ!とお約束して、
延命治療・・・↓
足場から、この長い板を使って、1尺の瓦を
土がからまないように、ツンツンって突き上げてあげるのが
俺の役目(笑)
そこで、元請けのM幸君が、桟袖にドリルで穴を空けて
長ーいステンレスビスで留め付ける工事
コツコツ、ツンツン。。(爆)
この現場は、お宝の宝庫。。職人の心意気が
感じられます。見て↓
この獅子もそう。。
・
この菊紋入り隅巴なんか↓
菊の透かし彫りだぜぃ!!
もともと、本葺き文化のない我が関東地方。。
葺き師も、見よう見真似で納めたと思われる、
本掛、袖丸。↓
・
今の俺だったら・・は、ぬぐえませんが
器量目一杯は、感じられます。
この塀も・・・↓
菊紋入り(一部数珠掛け三つ巴)の長唐草。
目板万十と言うべきか?(笑)
塀の鬼瓦だって・・・いい彫りしてますでしょ?
正しくお宝の山。。見ていて飽きない。。
大工・瓦師・鬼師・葺き師・一体の作品です。
今の時代、ご予算が!入札が!っと言っている事
自体が。恥ずかしくなりますなぁ。。
大門修理始めました。
本日より、超寒い中、隣町の江戸屋さんのお手伝い。
「山田さん、棒神社の、山門修理なんですけど、
お手伝いしてもらえませんか?」てな感じで、
昨年から、頼まれていた物件です。
お寺の山門なら、まだしも、神社に山門ってのは
聞いた事ないぞ!!っと思いながら、本日参上!ってな具合。。
行ってみると・・・↓
なるほど、ダイナミックな門。。
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彫刻も・・・↓
でも、俺がどうみても、お寺さんの、山門。。
神社の、大門と書かれてました。
みてみると・・・・↓
神仏習合時のお寺さんの山門を、神社さんが、
今現在、維持管理しているそうな。納得。。
この門、市の文化財に指定されている為
市の指定業者の江戸屋さんにお声がかかったそうな
よーし!一気に葺き替えだ!!と言ったら、
今回の依頼は、市の予算で、とりあえずの雨漏り修理と、
瓦のデーター収集だそうです。
ま、歴史があるので、その都度、直されちゃった箇所も、
多々あるのですが・・・このダイナミックさ!↓
一見気付かないかも知れませんが?
この瓦。。↓
横幅1尺。葺き足5寸です。通常の瓦と
比べてみましょう↓
ん~!巨大(笑)
今回は、この、大幅にズレちゃった瓦を突き上げ、
つき出ちゃった軒瓦を戻す作業からです。
まずは、この、愛嬌のあるお顔の、獅子君。鬼君が
見守る中、↓
こっち側の、左から、順番に攻めます。
こ~んな明治時代の瓦を、絶妙に合い端しながら、
おっつけていきます。
突き出ちゃった軒瓦も・・↓
・
明日も続きでこの、ズレまくった瓦を↓
こつこつ、突き上げてあげる予定です。
飽きずに勤まりますかね(爆)
でもね♪このデータ収集。大事です。
変な業者に、うっかり53判なんかで葺かれちゃ、
この、大味なダイナミックさ!は、出ないでしょう。
その当時の、葺き師の心意気ってのを
感じてほしいですね♪
データーを残して、延命治療。
後世に分かる奴が出てくれば良いですね。
減築(笑)完了!
昨年の暮れより工事に入っておりました
減築現場・・本日無事に完成!いたしましたぁ!
増築ならぬ減築??
はい、このお宅、築大正年間。今から50年位前に
屋根瓦葺き替え工事済の物件です。
ここで、今回、改築に伴い、葺き替えてなかった
この西側箇所を取り壊し、トイレだけ新設と
言う結論に達したそうです。
お家が大きいから、お部屋そんなに
いらないんだってさ。↓
見ておわかりのように、大工さんが壁下地を
やっているので、邪魔にならないように、当社は、
行ったり、行かなかったりで、結局仕上がりが、
今日になってしまいましたぁ。←言い訳(笑)
トイレ増設箇所。ここは新瓦にて↓
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そして、北側、ちょんきられちゃった箇所↓
ここは、50年前の瓦再使用。。
オチハネが強く、知恵の輪葺き。南蛮葺き。(笑)
俺、案外得意です。←だから何??
ま、こんな感じです。↓
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袖瓦のみ、新調。。
変わらない形。日本瓦和型の良いところです。
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こ~んな感じに、完成!です。↓
歴史が物言う建築。歴史が物言う日本瓦和型。。
帳面面だけじゃ語れない本物の世界。